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遺品整理アンカーです。本日は、伊丹市で遺品整理と特殊清掃をさせていただいたお話をさせていただきます。その日は、川西市で遺品整理の作業をしており、作業が完了したと同時に、ご遺族様より、お見積りに来てほしいとお電話をいただきました。お電話をくださったのは、故人さまの長女様で、亡くなられたのは、お母様で、次女様と一緒に、市営住宅に住む、お母様に会いに来てみると、お母様が亡くなられていたそうです。現場に着くと、長女様と次女様がドアの前でお出迎えくださり、長女様から、悪臭がひどいのでと、マスクを預かりました。中へ入ると、長女様と次女様は大きく泣き崩れ、長女様が「こんなところに来て下さってありがとうございます。」とおっしゃいます。ご不幸があったばかりで、心が落ち着く間もないまま、それでも、お気遣いいただき、そのお気持ちに胸が痛みました。お話によると、しばらく、連絡をとってなかったのに、ある日、お母様から電話があり、昔話に花を咲かせたそうです。電話の最後に、「みんなで仲良くね。」お母様は、そうおっしゃって電話を切られたそうです。なぜか、淋しげにお話になるお母様のお声が、長女様の心のなかで、引っかかっていたそうです。そして、顔を出してあげようと、次女様と共に、お母様を訪ねてみると、お母様はお亡くなりになられていました。「テレビで、孤独死や孤立死の問題を観たことはある、でもまさかウチが・・・。」と長女様は再び泣き崩れました。長女様に代わり、次女様がお話を続けてくださいました。「遺品整理をするにも、あとは兄がいるだけ。私たちの年齢では、整理なんて不可能です。それでも何とかしてあげようと、また二人でここに来ました。だけど、あれを見ると、どうしようもなくなって・・・何もできなくて・・・。」そうおっしゃって、次女様も悲しさを必死に、こらえてお話をしてくださっています。私は、長女様、次女様が近づくことができない、そのお部屋を確認させていただきました。そのお部屋は、6畳の和室で、お母様はこのお部屋を寝室としてお使いになられていたようです。そのお部屋の中心にお母様がお亡くなりなられた形跡がありました。匂いの根源はこの場所です。全体を見るために、他のお部屋も確認をさせていただいていると、6畳の洋室の一部屋が、すべてゴミ袋で覆い尽くされています。高さは天井までぎっしりと積まれております。この理由は市営住宅などの階段のない団地の4階や5階にお住まいになられておられる、ご高齢者が体調不良などで、ゴミ出しをする階段の往復がつらく、ゴミを捨てられず、お部屋に溜め込んでしまう、こういった問題のためです。お母様も体調をご病気を患ってから、ゴミ出しに行けずに、このお部屋に溜めてしまったのでしょうか。ゴミ袋を眺めていると、何か違和感を感じます。臭いがほとんどしないのです。これだけの量のゴミ袋ですから、生ごみの臭いがしてもおかしくありません。よく見てみると、それらはきちんと分別されていました。その事を長女様と次女様に伝えると、お二人揃っておっしゃいました。「母らしい。」と。お母様はゴミ出しには行けなくなりましたが、「もしも」の時をお考えになり、他の方が、ゴミを処分しやすいよう、分別されていたのでしょう。後日、させていただいた作業は、お母様のお心遣いのおかげで、スムーズに行うことができました。特殊清掃も専用機器、専用薬剤を使用し消臭・殺菌を行い、一日できっちりと原状回復をさせていただきました。作業後、ご姉妹から、あなたたちは、本当に私たちのMVPです、と非常にありがたいお言葉をいただきましたが。そして本当のMVPはお母様だと、私たちは天国のお母様にお手を合わせました。