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遺品整理アンカーです。本日は、宝塚市で行った遺品整理のお話をさせていただきます。その日の夜、今すぐ、見積もりに来てくれないかとお電話をいただきました。幸い、他のお見積もりの予定がなかったので、すぐに向かうお約束をし、お聞きしたご住所を訪問しました。辺りは暗く、周辺の住宅には明かりが灯っています。お聞きした現地に到着すると、現地には明かりがないことに気づきました。私は、ご遺族がまだ到着していないと思いましたが、インターフォンを押してみました。しかし、インターフォンが鳴らず、予めお聞きした、携帯電話にかけてみることにしました。すると、どこからか、携帯電話の着信音が聞こえてきます。よく耳を澄ましてみると、どうやら、現地の中から聞こえているようです。携帯電話にも応答がないため、一旦携帯電話を切り、ドアをノックしましたが、応答がありません。妙な胸騒ぎを覚え、何度も、携帯電話にかけてみたところ、ようやく、応答がありました。ご依頼者様は故人様のご長男で、お母様がお亡くなりになられ、どうしても探したいものがあり、家の中を見ているうちに、辺りが暗くなり始めて、電気をつけようとしたが、その時に電気が止まっていることに気づいた、中はゴミ屋敷状態で、携帯電話が鳴った時に落としてしまい、なかなか取れなかったとお聞きしました。何事もなかった事に私は安心し、所持したライトで、お部屋を照らしました。しばらくすると、暗闇の中で、光る何かを見つけました。お体を不自由にされていたのでしょう、ゴミ袋が散乱し、いくつもの層になっています。その1番下に、光る何かはあります。手を伸ばすと、層が崩れてしまい、私の手に、生ゴミなどが降り注ぎます。しかし、運よく、わずかな隙間にそれはありましたので、握り締めることができました。手を戻し、ご長男にご確認していただきました。それは、ご長男がずっと探しておられた、故人様の大切なご遺品、形見である指輪です。皮肉にも、明るい時間帯には見つけられなかった指輪は、暗闇の中でライトに照らされ、輝き、そして見つけられました。その暗闇の中で、ご長男は何度も、何度もお礼のお言葉を私にくださいました。しかし、私はたまたま、その場所にライトを照らしただけです。お母様の想いと、ご長男の想いにより、それこそが、見つけるきっかけを作り出したのではないかと私は思います。後日の遺品整理作業時には、生前のお母様の輝く笑顔が溢れるアルバムが見つかり、それを見られたご長男も、笑顔を取り戻されました。そして何よりも、その笑顔はお写真のお母様に似ておられました。